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ご案内(要約と判例読上げ音声データ)

重要判例と要約には、その要約を読上げた音声データを掲載しています。

また、順次、リンク先のブログに音声データを移行していきます。

サイドメニューから、重要判例と要約のページで、確認下さい。

適宜、更新していきますので、ご自分のPCにコピーして、繰り返し聞いてよく理解してください。

■判例要約目次

商標・不正競争関係事件

周知営業表示との広義の「混同」スナックシャネル
新聞記事により周知になった商品等表示の周知性・アメックス
不正なの品質を表示した酒の不正競争行為・清酒等級
共有者の一人による無効審決取消訴訟の可否・
商品等形態の認定判断・キューブ

商標の識別力を発生させる要部・○○アイ
損害不発生の場合の損害賠償請求の限界・コゾウズシ
出所の混同と商標の類否・マンパワー
並行輸入と商標権侵害・フレッドペリー
不当な仮処分を得た場合の損害賠償請求

営業グループによる使用による広義の混同・レールデュタン
商標権と権利の濫用・ポパイ


特許関係事件

米国特許法271条(b)項に関する事件・FM信号復調機事件
先使用権の抗弁・ウォーキングビーム
出願後の判明事実で出願時の発明の完成を判断・中性子エネルギー発生
明細書の記述を元に発明の完成を認定・中性子エネルギー発生
危険抑止策のない発明は工業的利用できる発明でない・中性子エネルギー発生

方法発明による製品の特許権の侵害該当性・薬の確認試験方法
先使用権を認めつつ混同防止請求を否定・
均等論による特許権侵害判断・ボールスプライン
無効理由のある特許権は権利の濫用・BBS
並行輸入と黙示的明示・BBS
特許権の消尽と再生産
訴訟を遅延させる主張の却下
訂正による無効理由の解消と権利行使


特許法79条にいう発明の実施である「事業の準備」とは、
特許出願に係る発明の内容を知らないでこれと同じ内容の発明をした者又はこの者から知得した者が、その発明につき、いまだ事業の実施の段階には至らないものの、
即時実施の意図を有しており、かつ、その即時実施の意図が客観的に認識される態様、程度において表明されていることを意味すると解するのが相当である。
実施又は準備をしている発明の範囲」とは、特許発明の特許出願の際(優先権主張日)に先使用権者が現に日本国内において実施又は準備をしていた実施形式に限定されるものではなく、
その実施形式に具現されている技術的思想すなわち発明の範囲をいうものであり、したがつて、先使用権の効力は、特許出願の際(優先権主張日)に先使用権者が現に実施又は準備をしていた実施形式だけでなく、
これに具現された発明と同一性を失わない範囲内において変更した実施形式にも及ぶものと解するのが相当である。(ウォーキングビーム事件)

ウォーキングビーム事件.mp3

重要判決の音声読上げデータは、下記のリンク先にあります。

重要判決の音声読上げデータ
Excerpt: ボールスプライン事件の音声データ


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特許発明の技術的範囲に属するかどうかを判断するにあたっては、願書に添付した明細書の特許請求の範囲の記載に基づいて特許発明の技術的範囲を確定しなければならず(特許法70条1項参照)、特許請求の範囲に記載された構成中に対象製品等と異なる部分が存する場合には、右対象製品等は、特許発明の技術的範囲に属するということはできない。
しかし特許請求の範囲に記載された構成中に対象製品等と異なる部分が存する場合であっても、
(1)右部分(対象製品等と異なる部分)が特許発明の本質的部分ではなく、
(2)右部分を対象製品等におけるものと置き換えても、特許発明の目的を達することができ、同一の作用効果を奏するものであって、
(3)右のように置き換えることに、当該発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が、対象製品等の製造等の時点において容易に想到することができたものであり、
(4)対象製品等が、特許発明の特許出願時における公知技術と同一又は当業者がこれから右出願時に容易に推考できたものではなく、かつ、
(5)対象製品等が特許発明の特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情もないときは、
右対象製品等は、特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、特許発明の技術的範囲に属するものと解するのが相当である。

ボールスプライン軸受事件.mp3

重要判決の音声読上げデータは、下記のリンク先にあります。
重要判決の音声読上げデータ
Excerpt: ボールスプライン事件の音声データ

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(レールデュタン事件)
①商標法四条一項一五号にいう「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」には、
当該商標をその指定商品又は指定役務(以下「指定商品等」という。)に使用したときに、当該商品等が他人の商品又は役務(以下「商品等」という。)に係るものであると誤信されるおそれがある商標のみならず、
当該商品等が右他人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある営業主の業務に係る商品等であると誤信されるおそれ(以下「広義の混同を生ずるおそれ」という。)がある商標を含むものと解するのが相当である。

けだし、同号の規定は、周知表示又は著名表示へのただ乗り(いわゆるフリーライド)及び当該表示の希釈化(いわゆるダイリューション)を防止し、商標の自他識別機能を保護することによって、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、需要者の利益を保護することを目的とするものであるところ、
その趣旨からすれば、企業経営の多角化、同一の表示による商品化事業を通して結束する企業グループの形成、有名ブランドの成立等、企業や市場の変化に応じて、周知又は著名な商品等の表示を使用する者の正当な利益を保護するためには、
広義の混同を生ずるおそれがある商標をも商標登録を受けることができないものとすべきであるからである。

②「混同を生ずるおそれ」の有無は、
・当該商標と他人の表示との類似性の程度、
・他人の表示の周知著名性及び独創性の程度や、
・当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに
・商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情などに照らし、
・当該商標の指定商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、
※総合的に判断されるべきである。

レールデュタン事件.mp3

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■最判S57オ658号 人材派遣業営業表示の「類似」と「混同」 不競法2条1項1号

【類似】
ある営業表示が不正競争防止法一条一項二号にいう他人の営業表示と類似のものか否かを判断するにあたって、取引の実情のもとにおいて、取引者、需要者が、両者の外観、称呼、又は観念に基づく印象、記憶、連想等から両者を全体的に類似のものとして受け取るおそれがあるか否かを基準として判断するのを相当とする。

【混同】
不正競争防止法一条一項二号にいう「混同を生じさせる行為」は、他人の周知の営業表示と同一又は類似のものを使用する者が同人と右他人とを同一営業主体として誤信させる行為のみならず、両者間にいわゆる親会社、子会社の関係や系列関係などの緊密な営業上の関係が存するものと誤信させる行為をも包含するものと解するのが相当である。

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(小僧寿司:損害不発生の抗弁)
商標法三八条二項は、商標権者は、故意又は過失により自己の商標権を侵害した者に対し、その登録商標の使用に対し通常受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を、自己が受けた損害の額としてその賠償を請求することができる旨を規定する。

右規定によれば、商標権者は、損害の発生について主張立証する必要はなく、権利侵害の事実と通常受けるべき金銭の額を主張立証すれば足りるものであるが、侵害者は、損害の発生があり得ないことを抗弁として主張立証して、損害賠償の責めを免れることができるものと解するのが相当である。

けだし、商標法三八条二項は、同条一項とともに、不法行為に基づく損害賠償請求において損害に関する被害者の主張立証責任を軽減する趣旨の規定であって、損害の発生していないことが明らかな場合にまで侵害者に損害賠償義務があるとすることは、不法行為法の基本的枠組みを超えるものというほかなく、同条二項の解釈として採り得ないからである。

商標権は、商標の出所識別機能を通じて商標権者の業務上の信用を保護するとともに、商品の流通秩序を維持することにより一般需要者の保護を図ることにその本質があり、特許権や実用新案権等のようにそれ自体が財産的価値を有するものではない。

したがって、登録商標に類似する標章を第三者がその製造販売する商品につき商標として使用した場合であっても、当該登録商標に顧客吸引力が全く認められず、登録商標に類似する標章を使用することが第三者の商品の売上げに全く寄与していないことが明らかなときは、得べかりし利益としての実施料相当額の損害も生じていないというべきである。



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小僧寿し事件
Excerpt: (小僧寿司:損害不発生の抗弁) 商標法三八条二項は、商標権者は、故意又は過失により自己の商標権を侵害した者に対し、その登録商標の使用に対し通常受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を、自己が受けた損害...
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(フレッドペリー事件)
【最高裁の判断】
商標権者以外の者が、我が国における商標権の指定商品と同一の商品につき、その登録商標と同一の商標を付したものを輸入する行為は、許諾を受けない限り、商標権を侵害する(商標法2条3項、25条)。しかし、そのような商品の輸入であっても、
(1) 当該商標が外国における商標権者又は当該商標権者から使用許諾を受けた者により適法に付されたものであり、
(2) 当該外国における商標権者と我が国の商標権者とが同一人であるか又は法律的若しくは経済的に同一人と同視し得るような関係があることにより、当該商標が我が国の登録商標と同一の出所を表示するものであって(出所表示機能)、
(3) 我が国の商標権者が直接的に又は間接的に当該商品の品質管理を行い得る立場にあることから、当該商品と我が国の商標権者が登録商標を付した商品とが当該登録商標の保証する品質において実質的に差異がないと評価される場合(品質保証機能)には、
いわゆる真正商品の並行輸入として、商標権侵害としての実質的違法性を欠くものと解するのが相当である。

フレッドペリー事件.mp3

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■最高裁 仮処分取消損害賠償請求事件 昭和43年12月24日

仮処分命令が、その被保全権利が存在しないために当初から不当であるとして取り消された場合において、その命令を得てこれを執行した仮処分申請人が右の点について故意または過失のあつたときは、

仮処分申立人は民法七〇九条により、仮処分の執行を受けた者がその執行によつて受けた損害を賠償すべき義務があるものというべきであり、

一般に、仮処分命令が異議もしくは上訴手続において取り消され、あるいは本案訴訟において原告敗訴の判決が言い渡され、その判決が確定した場合には、他に特段の事情のないかぎり、仮処分申立人において過失があつたものと推認するのが相当である。

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(ポパイ事件)
商標登録出願当時既に、連載漫画の主人公「ポパイ」は、一貫した性格を持つ架空の人物像として、広く大衆の人気を得て世界に知られており、「ポパイ」の人物像は、日本国内を含む全世界に定着していたものということができる。

そして、漫画の主人公「ポパイ」が想像上の人物であって、「POPEYE」ないし「ポパイ」なる語は、右主人公以外の何ものをも意味しない点を併せ考えると、「ポパイ」の名称は、漫画に描かれた主人公として想起される人物像と不可分一体のものとして世人に親しまれてきたものというべきである。

したがって、乙標章がそれのみで成り立っている「POPEYE」の文字からは、「ポパイ」の人物像を直ちに連想するというのが、現在においてはもちろん、本件商標登録出願当時においても一般の理解であったのであり、本件商標も、「ポパイ」の漫画の主人公の人物像の観念、称呼を生じさせる以外の何ものでもないといわなければならない。

以上によれば、本件商標は右人物像の著名性を無償で利用しているものに外ならないというべきであり、客観的に公正な競業秩序を維持することが商標法の法目的の一つとなっていることに照らすと、被上告人が、「ポパイ」の漫画の著作権者の許諾を得て乙標章を付した商品を販売している者に対して本件商標権の侵害を主張するのは、客観的に公正な競業秩序を乱すものとして、正に権利の濫用というほかない。

ポパイ事件.mp3

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「無効理由が存在する特許権の権利行使」を権利の濫用として却下した裁判。

①本件出願は、これが原出願の適法な分割出願であるとすれば、旧特許法(昭和三四年法律第一二二号による廃止前のもの)9条1項の規定により、原出願の時にされたものとみなされる。

しかし、本件出願は、分割出願として不適法であるから、原発明と同一の発明につき原発明に後れて出願したものであり、本件特許は、特許法39条1項の規定により拒絶されるべき出願に基づくものとして、無効とされる蓋然性が極めて高い。

②また、本件発明は、公知の発明に基づいて容易に発明することができることを理由(特許法29条2項)として拒絶査定が確定している原出願に係る原発明と実質的に同一であるから、本件特許には、この点においても無効理由が内在する。

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■東高裁 先使用権を認め混同防止表示請求を否定した事件 平成13ネ5322号

商標法4条1項10号、32条2項、46条1項、不正競争防止法2条1項1号、2号の規定を総合的にみた場合,商標法32条2項の定める出所混同防止表示の付加を請求する権利は,絶対的なものではなく,

先使用者による使用の継続により混同が生じるおそれがあるときであっても,商標登録の前後を通じてみた,先使用者による使用の実態と商標権者による使用の実態との関係に照らして

先使用者に混同を防ぐための表示を行うよう求めることがいかにも不合理であると考えられるときは,先使用者の行うべき「混同を防ぐのに適当な表示」は見いだし難いとして,事実上,否定されることもあり得るものというべきである。


この判決要約の音声読上げデータは下記のリンク先にあります。

回転玩具事件
Excerpt: 回転玩具事件 先使用権を認め混同防止表示請求を否定した事件
平成13ネ5322号 回転玩具事件.mp3


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■最高裁 特許権侵害予防請求事件 平成10(オ)604

方法の発明に係る特許権(「生理活性物質測定法」)に基づき、当該方法を使用して品質規格を検定した物の製造販売の差止めを請求することはできない


②特許法100条2項にいう「侵害の予防に必要な行為」は、特許発明の内容、現に行われ又は将来行われるおそれがある侵害行為の態様、特許権者が行使する差止請求権の具体的内容に照らし、差止請求権の行使を実効あらしめるものであって、かつ、
差止請求権(特許法100条1項)の実現のために必要な範囲内のものであることを要する。

方法の発明に係る特許権を侵害する行為が、医薬品の品質規格の検定のための確認試験において当該方法を使用する行為であって、侵害差止請求としては当該方法の使用の差止めを請求することができるにとどまるという事情の下においては、
右医薬品の廃棄及びこれについての薬価基準収載申請の取下げは、差止請求権の実現のために必要な範囲を超えるものであって、特許法100条2項にいう「侵害の予防に必要な行為」にあたらない

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■最高裁 商標の称呼の判断(○△□☆EYE 事件) 平成3年行ツ103号

※○△□☆の部分は、特定の企業名ですなので○△□☆に置き換えました。


「○△□☆」の文字と「EYE」の文字の結合から成る審決引用商標が指定商品である眼鏡に使用された場合には、

「○△□☆」の部分が取引者、需要者に対して商品の出所の識別標識として強く支配的な印象を与えるから、

それとの対比において、眼鏡と密接に関連しかつ一般的、普遍的な文字である「EYE」の部分のみからは、具体的取引の実情においてこれが出所の識別標識として使用されている等の特段の事情が認められない限り、出所の識別標識としての称呼、観念は生じず、

「○△□☆EYE」全体として若しくは「○△□☆」の部分としてのみ称呼、観念が生じるというべきである。

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■東高裁 不正競争防止法2条1項1号に規定する商品等表示に係る事件 平成12ネ6042号


※回転式立体組合せ玩具事件

本件商品形態は、同種の商品に共通する機能及び効用に由来する数少ない選択肢である上、本件商品形態を避けて他の商品形態を採用した場合一般需要者にとって代替可能な商品と(中略)は、もはや同種の商品ということはできない

そうすると、本件商品形態(回転式立体組合せ玩具)は、原告商品と同種の商品に共通してその機能及び効用を発揮するために不可避的に採用せざるを得ないものと解するのが相当であり、したがって、商品等表示(不正競争防止法2条1項1号)に該当しないものというべきである。

そして、商品の形態は、その全体が不可分な有機的結合として成り立つものであり、原告商品の形態についても、前示のとおり、本件商品形態に加えて上記のような具体的構成態様に係る形態(キャラクター、ロゴの付加)をも備えるものとして、出所表示機能を取得したものであることからすれば、

全体としての原告商品の形態が「商品等表示」に該当するといわざるを得ないが、被告商品の形態との類否の判断に当たっては、それ単独では商品等表示性が認められない本件商品形態を除外した具体的構成態様を要部として検討する必要があるというべきである。
そうすると、このような原告商品の備えない特徴的な形態が付け加えられたことにより、大きさにおける共通性を上回る印象の相違をもたらすこととなり、全体として、類似のものと受け取られるおそれは解消されていると解するのが相当である。

原告商品の形態のうち本件商品形態を除外した具体的構成態様に係る形態を要部として考えた場合に、これに対応する被告商品の形態はいずれも原告商品の具体的構成態様に係る形態と類似するものとはいえず

したがって、被控訴人らによる被告商品の輸入、販売行為は、原告商品との混同を生じさせる行為ということはできないから、一審原告の不正競争防止法2条1項1号に基づく差止請求及び損害賠償請求は、(中略)、理由がない。

この判決要約の音声読上げデータは下記のリンク先にあります。

回転玩具事件

Excerpt: 回転玩具事件 本件商品形態は、同種の商品に共通する機能及び効用に由来する数少ない選択肢である上、本件商品形態を避けて他の商品形態を採用した場合、一般需要者にとって代替可能な商品と(中略)は、もはや同...
Weblog: 知的財産関係判決の読上げデータ

【登録される前】
商標登録出願により生じた権利が共有に係る場合において,同権利について審判を請求するときは,共有者の全員が共同してしなければならないとされているが(商標法56条1項の準用する特許法132条3項),これは,共有者が有することとなる1個の商標権を取得するについては共有者全員の意思の合致を要求したものである。

【登録されたあと】
これに対し,いったん商標権の設定登録がされた後は,商標権の共有者は,持分の譲渡や専用使用権の設定等の処分については他の共有者の同意を必要とするものの,他の共有者の同意を得ないで登録商標を使用することができる(商標法35条の準用する特許法73条)。

【無効審決取消訴訟提訴】
ところで,いったん登録された商標権について商標登録の無効審決がされた場合に,これに対する取消訴訟を提起することなく出訴期間を経過したときは,商標権が初めから存在しなかったこととなり,登録商標を排他的に使用する権利が遡及的に消滅するものとされている(商標法46条の2)。したがって,上記無効審決取消訴訟の提起は,商標権の消滅を防ぐ保存行為に当たるから,商標権の共有者の1人が単独でもすることができるものと解される。そして,商標権の共有者の1人が単独で上記取消訴訟を提起することができるとしても,訴え提起をしなかった共有者の権利を害することはない

無効審判は,商標権の消滅後においても請求することができるとされており(商標法46条2項),
①商標権の設定登録から長期間経過した後に他の共有者が所在不明等の事態に陥る場合や,また,
②共有に係る商標権に対する共有者それぞれの利益や関心の状況が異なることからすれば,

訴訟提起について他の共有者の協力が得られない場合なども考えられるところ,このような場合に,共有に係る商標登録の無効審決に対する取消訴訟が固有必要的共同訴訟であると解して,共有者の1人が単独で提起した訴えは不適法であるとすると,出訴期間の満了と同時に無効審決が確定し,商標権が初めから存在しなかったこととなり,不当な結果となり兼ねない。

【まとめ】
商標権の共有者の1人が単独で無効審決の取消訴訟を提起することができると解しても,
その訴訟で請求認容の判決が確定した場合には,その取消しの効力は他の共有者にも及び(行政事件訴訟法32条1項),再度,特許庁で共有者全員との関係で審判手続が行われることになる(商標法63条2項の準用する特許法181条2項)。

他方,その訴訟で請求棄却の判決が確定した場合には,他の共有者の出訴期間の満了により,無効審決が確定し,権利は初めから存在しなかったものとみなされることになる(商標法46条の2)。
いずれの場合にも,合一確定の要請に反する事態は生じない。
さらに,各共有者が共同して又は各別に取消訴訟を提起した場合には,これらの訴訟は,類似必要的共同訴訟に当たると解すべきであるから,併合の上審理判断されることになり,合一確定の要請は充たされる。
以上説示したところによれば,商標権の共有者の1人は,共有に係る商標登録の無効審決がされたときは,単独で無効審決の取消訴訟を提起することができると解するのが相当である。

無効審決取消訴訟の許否.mp3

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※危険の防止および安全な作動が装置の発明完成の要件とされた事例

(要約①)中性子の衝撃による天然ウランの原子核分裂現象を利用するエネルギー発生装置は、右原子核分裂に不可避的に伴う危険を抑止し、定常的かつ安全に作動するまでに技術的に完成されていないかぎり、旧特許法(大正一〇年法律第九六号)一条にいう工業的発明にあたらない。

(要約①)の原判示
■本願発明は、その明細書によれば、要するに、中性子の衝撃による天然ウランの原子核分裂現象を利用し、その原子核分裂を起こす際に発生するエネルギーの爆発を惹起することなく有効に工業的に利用できるエネルギー発生装置を得ることを目的とするものというのである。
そのような装置の発明であるとすれば、それは単なる学術的実験の用具とは異なり、少なくとも定常的かつ安全にそのエネルギーを取り出せるよう作動するまでに技術的に完成したものでなければならないのは当然であって、そのためには、中性子の衝撃による原子核の分裂現象を連鎖的に生起させ、かつ、これを適当に制御された状態において持統させる具体的な手段とともに、右連鎖的に生起する原子核分裂に不可避的に伴う多大の危険を抑止するに足りる具体的な方法の構想は、その技術内容として欠くことのできないものといわなければならない。

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■最高裁 「中性子の衝撃による天然ウランの原子核分裂現象を利用する(中略)エネルギー発生装置」事件②【発明完成を明細書の記述により認定】 昭和三九年(行ツ)第九二号


※明細書の記述不備によって発明を技術的に未完成と認めることの当否

(要約②)明細書において、発明の技術的内容がその技術分野における通常の知識経験をもつ者にとつて反覆実施できる程度にまで具体化、客観化されて記述されていないものは、技術的に未完成で、旧特許法(大正一〇年法律第九六号)一条にいう工業的発明にあたらない。

(要約②)の原判示
発明は自然法則の利用に基礎づけられた一定の技術に関する創作的な思想であるが、特許制度の趣旨にかんがみれば、その創作された技術内容は、その技術分野における通常の知識・経験をもつ者であれば何人でもこれを反覆実施してその目的とする技術効果をあげることができる程度にまで具体化され、客観化されたものでなければならない。
従って、その技術内容がこの程度に構成されていないものは、発明としては未完成であり、もとより旧特許法一条にいう工業的発明に該当しないものというべきである。

ところで、特許出願の手続においては、右のような発明の技術内容の全貌が明細書(その添付図面を含む。以下同じ。)のうちに開示されて、その記述が審査の対象となるわけである。その発明が技術的に完成されたものかどうかも、明細書の記述によって判断されるのである。

されば、右記述において発明の技術内容が十分具体化、客観化されておらず、その技術分野における通常の知識を有する者にとつて容易に実施可能とは認めがたいとすれば、その発明の実体は技術的に未完成のものとして発明を構成しないと判断して妨げないのである。本願発明について明細書の記述の不完全から結局これを旧特許法一条にいう工業的発明にあたらない

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■最高裁 中性子の衝撃による天然ウランの原子核分裂現象を利用する(中略)エネルギー発生装置」事件③【発明完成の有無の判断資料】 昭和三九年(行ツ)第九二号


※(要約③)特許出願当時においてその発明が技術的に完成したものであったかどうかを判断するについては、右出願後において判明した事実を資料とすることも許される。

■発明が完成していたかどうかを出願時を基準として判断するとは、その出願当時において発明がすでに技術的に完成していたかどうかを判定することであって、その出願当時判明している技術知識を基準としてその完成の有無を判定することではない。右の判断にあたっては、出願後に判明した事実であっても、それを資料とすることを許さないとする理由はない。

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■最高裁 不正競争防止法2条1項1号の周知表示 平成5(オ)1507号


(アメックス事件)
不正競争防止法一条一項二号(現行法2条1項1号)にいう広く認識された他人の営業であることを示す表示には、営業主体がこれを使用ないし宣伝した結果、当該営業主体の営業であることを示す表示として広く認識されるに至った表示だけでなく、第三者により特定の営業主体の営業であることを示す表示として用いられ(新聞記事等において被上告人の略称として使用された)、右表示として広く認識されるに至ったものも含まれるものと解するのが相当である。

アメックス事件.mp3

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不正競争防止法2条1項1号に規定する「混同を生じさせる行為」は、旧法1条1項2号の「混同を生ぜさむる行為」について

『他人の周知の営業表示と同一又は類似のものを使用する者が自己と右他人とを同一営業主体として誤信させる行為のみならず、
両者間にいわゆる親会社、子会社の関係や系列関係などの緊密な営業上の関係又は同一の表示の商品化事業を営むグループに属する関係が存すると誤信させる行為(以下「広義の混同惹起行為」という。)をも包含し、
混同を生じさせる行為というためには両者間に競争関係があることを要しない』と判示(最判S57(オ)658号)するのと同様、広義の混同惹起行為をも包含するものと解するのが相当である。

被上告人の営業の内容は、その種類、規模等において現にシャネル・グループの営む営業とは異なるものの、
「シャネル」の表示の周知性が極めて高いこと、
シャネル・グループの属するファッション関連業界の企業においてもその経営が多角化する傾向にあること等、本件事実関係の下においては、被上告営業表示の使用により、一般の消費者が、被上告人とシャネル・グループの企業との間に緊密な営業上の関係又は同一の商品化事業を営むグループに属する関係が存すると誤信するおそれがあるものということができる。

したがって、被上告人が上告人の営業表示である「シャネル」と類似する被上告人営業表示を使用する行為は、新法二条一項一号に規定する「混同を生じさせる行為」に当たり、上告人の営業上の利益を侵害するものというべきである。



この記事の音声データは、下記のリンク先にあります。

シャネル事件
Excerpt: 周知営業表示との広義の混同 最高裁平7(オ)637 『他人の周知の営業表示と同一又は類似のものを使用する者が自己と右他人とを同一営業主体として誤信させる行為のみならず、両者間にいわゆる親会社、子会社...
Weblog: 知的財産関係判決の読上げデータ

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【要旨のみ】
【要旨1】特許権の効力の準拠法に関しては,法例等に直接の定めがないから,条理に基づいて,当該特許権と最も密接な関係がある国である当該特許権が登録された国の法律によると解するのが相当である。
けだし,
(ア) 特許権は,国ごとに出願及び登録を経て権利として認められるものであり,
(イ) 特許権について属地主義の原則を採用する国が多く,それによれば,各国の特許権が,その成立,移転,効力等につき当該国の法律によって定められ,特許権の効力が当該国の領域内においてのみ認められるとされており,
(ウ)特許権の効力が当該国の領域内においてのみ認められる以上,当該特許権の保護が要求される国は,登録された国であることに照らせば,
特許権と最も密接な関係があるのは,当該特許権が登録された国と解するのが相当であるからである。

【要旨2】特許権に基づく差止め及び廃棄請求の準拠法は,当該特許権が登録された国の法律であると解すべきであり,本件差止請求及び本件廃棄請求については,本件米国特許権が登録された国であるアメリカ合衆国の法律が準拠法となる。

【要旨3】米国特許法の上記各規定を適用して被上告人に差止め又は廃棄を命ずることは,法例33条にいう我が国の公の秩序に反するものと解するのが相当であるから,米国特許法の上記各規定は適用しない。

【要旨4】特許権侵害を理由とする損害賠償請求については,特許権特有の問題ではなく,財産権の侵害に対する民事上の救済の一環にほかならないから,法律関係の性質は不法行為であり,その準拠法については,法例11条1項によるべきである。

【要旨5】本件損害賠償請求について,法例11条1項にいう「原因タル事実ノ発生シタル地」は,本件米国特許権の直接侵害行為が行われ,権利侵害という結果が生じたアメリカ合衆国と解すべきであり,同国の法律を準拠法とすべきである。
けだし,(ア) 我が国における被上告人の行為が,アメリカ合衆国での本件米国特許権侵害を積極的に誘導する行為であった場合には,権利侵害という結果は同国において発生したものということができ,
(イ) 準拠法についてアメリカ合衆国の法律によると解しても,被上告人が,米国子会社によるアメリカ合衆国における輸入及び販売を予定している限り,被上告人の予測可能性を害することにもならないからである。

【要旨6】本件米国特許権の侵害という事実は,法例11条2項にいう「外国ニ於テ発生シタル事実カ日本ノ法律ニ依レハ不法ナラサルトキ」に当たるから,被上告人の行為につき米国特許法の上記各規定を適用することはできない。

※【法例】は平成18年に「法の適用に関する通則法」と改正
【法例】は、国際的な私法上の紛争にどの国の法律を適用するかについて定めた法律の名称
旧「法例33条」は、「法の適用に関する通則法」第42条に改正
旧「法例11条」は、「法の適用に関する通則法」第22条に改正

法の適用に関する通則法


米国特許法
第271 条 特許侵害
(a) 本法に別段の定めがある場合を除き,特許の存続期間中に,権限を有することなく,特許発明を合衆国において生産,使用,販売の申出若しくは販売する者,又は特許発明を合衆国に輸入する者は特許を侵害する。
(b) 積極的に特許侵害を誘発した者は,侵害者としての責めを負うものとする。
(c)以下 省略

第283 条 差止命令
本法に基づく訴訟についての管轄権を有する個々の裁判所は,特許によって保障されている権利についての侵害を防止するため,衡平の原則に従って,その裁判所が合理的であると認める条件に基づいて差止命令を出すことができる。

第284 条 損害賠償
原告に有利な評決が下されたときは,裁判所は原告に,侵害を補償するのに十分な損害賠償を裁定するものとし,当該賠償は如何なる場合にも,侵害者が行った発明の使用に対する合理的ロイヤルティに裁判所が定める利息及び費用を加えたものを下回らないものとする。
損害賠償額について陪審による評決が行われなかった場合は,裁判所がそれを査定しなければならない。何れの場合にも,裁判所は損害賠償額を評決又は査定された額の3 倍まで増額することができる。本段落に基づいて増額された損害賠償は,第154 条(d)に基づく仮の権利には適用されないものとする。
裁判所は,該当する状況下での損害賠償額又は適正なロイヤルティを決定するための補助として,鑑定人の証言を聴取することができる。

米特許法271条の効力.mp3

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意匠法3条2項は、その規定から明らかなとおり、同条1項が具体的な物品と結びついたものとしての意匠の同一又は類似を問題とするのとは観点を異にし、

物品との関係を離れた抽象的なモチーフとして日本国内において広く知られた形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合を基準として、

それから当業者が容易に創作することができた意匠でないことを登録要件としたものであり、そのモチーフの結びつく物品の異同類否は問題とされていない

3条1項3号は、意匠権の効力が、登録意匠に類似する意匠すなわち登録意匠にかかる物品と同一又は類似の物品につき一般需要者に対して登録意匠と類似の美感を生ぜしめる意匠にも、及ぶものとされている(法23条)ところから、右のような物品の意匠について一般需要者の立場からみた美感の類否を問題とするのに対し、

3条2項は、物品の同一又は類似という制限をはずし、社会的に広く知られたモチーフを基準として、当業者の立場からみた意匠の着想の新しさないし独創性を問題とするものであつて、両者は考え方の基礎を異にする規定である。

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■最高裁 等級審査を受けなかった酒を清酒特級とした不正競争行為 昭和50(あ)1277


清酒等級事件
(清酒の)級別の審査・認定を受けなかったため酒税法上清酒二級とされた商品であるびん詰の清酒に清酒特級の表示証を貼付する行為は、たとえその清酒の品質が実質的に清酒特級に劣らない優良のものであっても、不正競争防止法五条一号(現行法21条2項1号(不正の目的がある場合)又は4号)違反の罪を構成すると解すべきである。

清酒等級事件.mp3

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■最高裁 未完成発明とは 昭49年(行ツ)第107号

(発明の完成程度と審査取扱い)
特許法(以下「法」という。)2条1項は、「この法律で『発明』とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」と定め、「発明」は技術的思想、すなわち技術に関する思想でなければならないとしているが、特許制度の趣旨に照らして考えれば、その技術内容は、当該の技術分野における通常の知識を有する者が反復実施して目的とする技術効果を挙げることができる程度にまで具体的・客観的なものとして構成されていなければならないものと解するのが相当であり、技術内容が右の程度にまで構成されていないものは、発明として未完成のものであつて、法2条1項にいう「発明」とはいえないものといわなければならない(最判昭和39年(行ツ)92号昭和4年1月28日判決)。

ところで、法49条1号は、特許出願にかかる発明(以下「出願の発明」という。)が法29条の規定により特許をすることができないものであることを特許出願の拒絶理由とし、法29条は、その1項柱書において、出願の発明が「産業上利用することができる発明」であることを特許要件の一つとしているが、そこにいう「発明」は法2条1項にいう「発明」の意義に理解すべきものであるから、出願の発明が発明として未完成のものである場合、法29条1項柱書にいう「発明」にあたらないことを理由として特許出願について拒絶をすることは、もとより、法の当然に予定し、また、要請するところというべきである。
:獣医用組成物事件

音声ファイルは下記のリンク先にあります

発明の未完成とその審査上の取扱い

Excerpt: 発明の技術内容は、その技術分野における通常の知識を有する者が反復実施して目的とする技術効果を挙げることができる程度にまで具体的・客観的なものとして構成されていなければならず、その程度にまで構成されてい...
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■最高裁 略称の取り扱い 昭57(行ツ)15号 月の友の会事件

(商号から「株式会社」を除いた略称の取り扱い)
株式会社の商号は商標法4条1項8号にいう「他人の名称」に該当し、株式会社の商号から株式会社なる文字を除いた部分は同号にいう「他人の名称の略称」に該当するものと解すべきであって、登録を受けようとする商標が他人たる株式会社の商号から株式会社なる文字を除いた略称を含むものである場合には、その商標は、右略称が他人たる株式会社を表示するものとして「著名」であるときに限り登録を受けることができないものと解するのが相当である。
音声ファイルは下記のリンク先にあります

最高裁:月の友の会事件(要旨):音声読上げ

Excerpt: 株式会社の商号から株式会社なる文字を除いた部分は同号にいう「他人の名称の略称」に該当するものと解すべき。 出願した後願について、先登録商標の略称が他人たる株式会社を表示するものとして「著名」であるとき...
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■最高裁 著名な略称の判断 平16(行ヒ)343号

(著名な略称の判断は、それが本人を指し示すものとして一般に受け入れられているか否かを基準)
商標法4条1項は、商標登録を受けることができない商標を各号で列記しているが、需要者の間に広く認識されている商標との関係で商品又は役務の出所の混同の防止を図ろうとする同項10号、15号等の規定とは別に、8号の規定が定められていることからみると、8号が、他人の肖像又は他人の氏名、名称、著名な略称等を含む商標は、その他人の承諾を得ているものを除き、商標登録を受けることができないと規定した趣旨は、人(法人等の団体を含む。以下同じ。)の肖像、氏名、名称等に対する人格的利益を保護することにあると解される。

すなわち、人は、自らの承諾なしにその氏名、名称等を商標に使われることがない利益を保護されているのである。

略称についても、一般に氏名、名称と同様に本人を指し示すものとして受け入れられている場合には、本人の氏名、名称と同様に保護に値すると考えられる。

そうすると、人の名称等の略称が8号にいう「著名な略称」に該当するか否かを判断するについても、常に、問題とされた商標の指定商品又は指定役務の需要者のみを基準とすることは相当でなく、その略称が本人を指し示すものとして一般に受け入れられているか否かを基準として判断されるべきものということができる。
: 自由学園事件
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■一事不再理の適用範囲 最判平7(行ツ)105号裁

一事不再理の適用範囲について
クロム酸鉛顔料およびその製法事件

同一の特許に対して複数の者が無効審判請求をすることは禁止されておらず、特許を無効とすることについて利益を有する者は、いつでも当該特許に対して無効審判請求をすることができるのであり、この特許を無効とすることについての利益は、無効審判請求をする者がそれぞれ有する固有の利益である。

しかし、ある特許の無効審判請求につき請求不成立審決(特許が有効)が確定し、その登録がされた場合において、更に同一の事実及び同一の証拠に基づく無効審判請求の繰返しを許容することは、特許権の安定を損ない、発明の保護、利用という特許法の目的にも反することになる。

そこで、特許法167条(一事不再理)は、無効審判請求をする者の固有の利益と特許権の安定という利益との調整を図るため、同条所定の場合に限って利害関係人の無効審判請求をする権利を制限したものであるから、この規定が適用される場合を拡張して解釈すべきではなく、文理に則して解釈することが相当である。

仮に、確定した請求不成立審決(特許が有効)の登録により、既に係属している(審理途上の)同一の事実及び同一の証拠に基づく無効審判請求が不適法になる(特許が有効)と解するならば、複数の無効審判請求事件が係属している場合において、一部の請求人が請求不成立審決に対する不服申立てをしなかったときは、これにより、他の請求人が自己の固有の利益のため追行してきた(審理途上の)それまでの手続を無に帰せしめ、その利益を失わせることとなり、不合理といわざるを得ない。

以上のように解するときは、同一特許に対し同一の事実及び同一の証拠に基づいて並行して複数の無効審判請求がされ、特許庁の判断が請求不成立審決(特許が有効)と特許を無効にすべき旨の審決(以下「無効審決」という。)とに分かれ、双方が確定する事態が生じ得ることになる。

しかし、無効審決が確定したときは、特許権は、初めから存在しなかったものとみなされるのであるから(特許法125条)、これとは別に既に請求不成立審決(特許が有効)が確定していたとしても、当該特許の効力は失われるのであって、審決の矛盾、抵触により法的状態に混乱を生ずることはない。

このことは、事実又は証拠を異にする無効審判請求について請求不成立審決と無効審決がそれぞれ確定した場合と同様である。また、同一特許に対する同一の事実及び同一の証拠に基づく複数の無効審判請求につき、いずれについても請求不成立審決(特許が有効)がされ、一部の者との関係では確定し、その余の者が右審決に対する取消訴訟を提起し請求認容判決及び無効審決(特許が無効)を得た場合もこれと同様に解することができる。

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一事不再理について
Excerpt: 一事不再理の適用範囲について クロム酸鉛顔料およびその製法事件 同一の特許に対して複数の者が無効審判請求をすることは禁止されておらず、特許を無効とすることについて利益を有する者は、いつでも当該特許...
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■リサイクル事件 最判平18(受)826号

インクタンクリサイクル品の差止請求事件の要旨

特許権の消尽により特許権の行使が制限される対象となるのは,飽くまで特許権者等が我が国において譲渡した特許製品そのものに限られるものである。

よって,特許権者等が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ,それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは,特許権者は,その特許製品について,特許権を行使することが許されるというべきである。

そして,上記にいう特許製品の新たな製造に当たるかどうかについては,当該特許製品の属性,特許発明の内容,加工及び部材の交換の態様のほか,取引の実情等も総合考慮して判断するのが相当であり,

当該特許製品の属性としては,製品の機能,構造及び材質,用途,耐用期間,使用態様が,加工及び部材の交換の態様としては,加工等がされた際の当該特許製品の状態,加工の内容及び程度,交換された部材の耐用期間,当該部材の特許製品中における技術的機能及び経済的価値が考慮の対象となるというべきである。

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インクジェットリサイクル事件の判決要旨
Excerpt: インクタンクリサイクル品の差止請求事件の要旨
インクタンクリサイクル事件.mp3

■訂正による無効理由の解消 知高平20(ネ)10068号

訂正による無効理由の解消の有無について

控訴人は,訂正により本件発明の無効理由が解消した旨主張する。

しかしながら,特許法104条の3の抗弁(無効理由がある権利は制限される)に対する再抗弁(訂正した権利だから行使できる)としては,特許権者が,適法な訂正請求又は訂正審判請求を行い,その訂正により無効理由が解消され,かつ,被控訴人方法が訂正後の特許請求の範囲にも属するものであることが必要である。

(訂正範囲から、実施方法が外れた場合には権利行使できない。)

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訂正した権利の効力 知高平20(ネ)10068号
Excerpt: 訂正範囲から、実施方法が外れた場合には権利行使できない。
訂正による無効理由の有無.mp3 

■各請求項毎の訂正請求 最判平19(行ヒ)318号

発光ダイオードモジュール事件の要旨

特許法は、複数の請求項に係る特許ないし特許権の一体不可分の取扱いを貫徹することが不適当と考えられる一定の場合は、特に明文の規定をもって、請求項ごとに可分的な取扱いを認める旨の例外規定を置いており、特185条のみなし規定のほか、特許法旧113条柱書後段が「二以上の請求項に係る特許については、請求項ごとに特許異議の申立てをすることができる。」と規定するのは、そのような例外規定の一つにほかならない。

このような特許法の基本構造を前提として、訂正についての関係規定をみると、訂正審判に関しては、特許法旧113条柱書後段、特123条1項柱書後段に相当するような請求項ごとに可分的な取扱いを定める明文の規定が存しない上、訂正審判請求は一種の新規出願としての実質を有すること(126条5項、128条)にも照らすと、複数の請求項について訂正を求める訂正審判請求は、複数の請求項に係る特許出願の手続と同様、その全体を一体不可分のものとして取り扱うことが予定されているといえる。

これに対し、特許法120条の4第2項の規定に基づく訂正の請求(以下、訂正請求)は、特許異議申立事件における付随的手続であり、独立した審判手続である訂正審判の請求とは、特許法上の位置付けを異にするものである。訂正請求の中でも、本件訂正のように特許異議の申立てがされている請求項についての特許請求の範囲の減縮を目的とするものについては、いわゆる独立特許要件が要求されないなど、訂正審判手続とは異なる取扱いが予定されており、訂正審判請求のように新規出願に準ずる実質を有するということはできない。

そして、特許異議の申立てがされている請求項についての特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正請求は、請求項ごとに申立てをすることができる特許異議に対する防御手段としての実質を有するものであるから、このような訂正請求をする特許権者は、各請求ごとに個別に訂正を求めるものと理解するのが相当であり、また、このような各請求項ごとの個別の訂正が認められないと、特許異議事件における攻撃防御の均衡を著しく欠くことになる。

以上の諸点に鑑みると、特許異議の申立てについては、各請求項ごとに個別に特許異議の申立てをすることが許されており、各請求項ごとに特許取消しの当否が個別に判断されることに対応して、特許異議の申立てがされている請求項についての特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正請求についても、各請求項ごとに特許取消しの当否が個別に判断されることに対応して、特許異議の申立てがされている請求項についての特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正請求についても、各請求項ごとに個別に訂正請求をすることが許容され、その許否も各請求項ごとに個別に判断されるものと考えるのが合理的である。

この記事の音声ファイルは下記のリンク先にあります。

各請求項毎の訂正請求の可否
Excerpt: 発光ダイオードモジュール事件の要旨 最判平19(行ヒ)318号 各請求項毎の訂正請求の可否について 発光ダイオードモジュール事件.mp3

■ナイフの加工装置事件 最判平18(受)1772号

ナイフの加工装置事件 訴訟遅延を生じさせる主張の却下について

原審は,本件訂正前の特許請求の範囲の記載に基づいて,第5発明に係る特許には特許法29条2項違反の無効理由が存在する旨の判断をして,被上告人らの同法104条の3第1項の規定に基づく主張を認め,上告人の請求を棄却したものであり,原判決においては,本件訂正後の特許請求の範囲を前提とする本件特許に係る無効理由の存否について具体的な検討がされているわけではない。

そして,本件訂正審決が確定したことにより,本件特許は,当初から本件訂正後の特許請求の範囲により特許査定がされたものとみなされるところ(特許法128条),前記のとおり本件訂正は特許請求の範囲の減縮に当たるものであるから,これにより上記無効理由が解消されている可能性がないとはいえず,上記無効理由が解消されるとともに,本件訂正後の特許請求の範囲を前提として本件製品がその技術的範囲に属すると認められるときは,上告人の請求を容れることができるものと考えられる。

そうすると,本件については,民訴法338条1項8号所定の再審事由が存するものと解される余地があるというべきである。

しかしながら,仮に再審事由が存するとしても,以下に述べるとおり,本件において上告人が本件訂正審決が確定したことを理由に原審の判断を争うことは,上告人と被上告人らとの間の本件特許権の侵害に係る紛争の解決を不当に遅延させるものであり,特許法104条の3の規定の趣旨に照らして許されないものというべきである。

特許法104条の3第1項の規定が,特許権の侵害に係る訴訟(以下「特許権侵害訴訟」という。)において,当該特許が特許無効審判により無効にされるべきものと認められることを特許権の行使を妨げる事由と定め,当該特許の無効をいう主張(以下「無効主張」という。)をするのに特許無効審判手続による無効審決の確定を待つことを要しないものとしているのは,特許権の侵害に係る紛争をできる限り特許権侵害訴訟の手続内で解決すること,しかも迅速に解決することを図ったものと解される。

そして,同条2項の規定が,同条1項の規定による攻撃防御方法が審理を不当に遅延させることを目的として提出されたものと認められるときは,裁判所はこれを却下することができるとしているのは,無効主張について審理,判断することによって訴訟遅延が生ずることを防ぐためであると解される。

このような同条2項の規定の趣旨に照らすと,無効主張のみならず,無効主張を否定し,又は覆す主張(以下「対抗主張」という。)も却下の対象となり,特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を理由とする無効主張に対する対抗主張も,審理を不当に遅延させることを目的として提出されたものと認められれば,却下されることになるというべきである。

この記事の音声ファイルは下記のリンク先にあります。

訴訟遅延を生じさせる主張の却下について
Excerpt: ナイフの加工装置事件 訴訟遅延を生じさせる主張の却下について 最判平18(受)1772号 ナイフの加工装置事件.mp3

大阪地裁判決昭和46年12月22日(昭45(ワ)507)
意匠の利用:学習机事件の要旨

意匠の利用とは、ある意匠がその構成要素中に他の登録意匠又はこれに類似する意匠の全部を、その特徴を破壊することなく、他の構成要素と区別しうる態様において包含し、この部分と他の構成要素との結合により全体としては他の登録意匠とは非類似の一個の意匠をなしているが、この意匠を実施すると必然的に他の登録意匠を実施する関係にある場合をいうものと解するのが相当である。

意匠法第二六条は登録意匠相互間の利用関係について規定するが、意匠の利用関係のみについていえば、他の登録意匠を利用する意匠はそれ自体必ずしも意匠登録を受けている意匠である必要はなく、意匠の利用関係は登録意匠と未登録意匠との間にも成立するものであり、他人の登録意匠又はこれに類似する意匠を利用した未登録意匠の実施が、他人の当該意匠権の侵害を構成することは勿論である。

ところが、意匠権者は登録意匠及びこれに類似する意匠の実施を有する権利を専有する(意匠法第23条)ところから、他人の登録意匠又はこれに類似する意匠を利用した意匠が、自己の登録意匠又はこれに類似する意匠である場合には、利用された側の意匠権者の独占的排他権と利用する側の意匠権者の実施権とが衝突するため、両者の関係を調整する必要がある。

意匠法第二六条はかかる場合双方の登録意匠の出願の先後関係により先願の権利を優先せしめ、後願の登録意匠又はこれに類似する意匠が先願の登録意匠又はこれに類似する意匠を利用するものであるときは、後願にかかる意匠権の実施権をもつて先願にかかる意匠権の排他権に対抗しえないこととしたのである。

意匠の利用関係が成立する態様は、大別すると次の二つとなる。

その一は意匠に係る物品が異なる場合であり、A物品につき他人の登録意匠がある場合に、これと同一又は類似の意匠を現わしたA物品を部品とするB物品の意匠を実施するときである。

その二は意匠に係る物品が同一である場合であり、他人の登録意匠に更に形状、模様、色彩等を結合して全体としては別個の意匠としたときである。

右のいずれの場合であっても、意匠中に他人の登録意匠の全部が、その特徴が破壊されることなく、他の部分と区別しうる態様において存在することを要し、もしこれが混然一体となって彼此区別しえないときは、利用関係の成立は否定されることを免れない。」

この判決要旨の読上げデータは以下のリンク先にあります。

意匠の利用 学習机事件 大地判昭46(ワ)507号
Excerpt: 大阪地裁判決昭和46年12月22日(昭45(ワ)507) 意匠の利用:学習机事件の要旨 意匠の利用とは、 ある意匠がその構成要素中に他の登録意匠又はこれに類似する意匠の全部を、その特徴を破壊すること...
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巨峰事件 福地判S44(ヨ)41号

巨峰事件の要旨 (福地判S44(ヨ)41)

商標の使用か商品の表示か

一般に包装用容器に標章を表示してその在中商品ではなく、包装用容器そのものの出所を示す場合には、その側面又は底面、表面であれば隅の方に小さく表示するなど、内容物の表示と混同されるおそれのないような形で表わすのが通例であって、包装用容器の見易い位置に見易い方法で表わされている標章は、内容物たる商品の商品名もしくはその商品の出所を示す標章と見られるもので、包装用容器そのものの出所を表わすものとは受けとられない、というのが今日の取引上の経験則というべきある。

しかして、先に認定したとおり本件においては、A箱、B箱共に見易い位置に見易い形状で「巨峰」又は「KYOHO」と印刷されており、更に、「BEST GRAPE」又は「HIGH GRAPE」と印刷されていると共にぶどう葉型の窓から内容物を見ることができるようになっているのであって、これらの事実を考えれば、本件A箱、B箱の「巨峰」「KYOHO」の各文字は、客観的にみても内容物たるぶどうの商品名の表示と解するのが相当である。

この判決要旨の音声読上げデータは、下記のリンク先にあります。

商標の使用か商品の表示か?巨峰事件
Excerpt: 巨峰事件の要旨 (福地判S44(ヨ)41) 包装容器についての商標の使用であれば、容器の隅に小さく表示するのが一般的な商標の使用態様であり、包装容器の見やすい場所に大きく商品の内容を表示しているよう...
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方法の発明の特許権 最判平成10年(オ)第604号

単純方法の発明の特許権について

 

「方法の発明と物を生産する方法の発明とは、明文上判然と区別され、与えられる特許権の効力も明確に異なっているのであるから、方法の発明と物を生産する方法の発明とを同視することはできないし、方法の発明に関する特許権に物を生産する方法の発明に関する特許権と同様の効力を認めることもできない。

 

そして、当該発明がいずれの発明に該当するかは、まず、願書に添付した明細書の特許請求の範囲の記載に基づいて判定すべきものである(同法七〇条一項参照)。

 

これを本件について見るに、本件明細書の特許請求の範囲第1項には、カリクレイン生成阻害能の測定法が記載されているのであるから、本件発明が物を生産する方法の発明ではなく、方法の発明であることは明らかである。

 

本件方法が上告人医薬品の製造工程に組み込まれているとしても、本件発明を物を生産する方法の発明ということはできないし、本件特許権に物を生産する方法の発明と同様の効力を認める根拠も見いだし難い。

【要旨第一】本件方法は本件発明の技術的範囲に属するのであるから、上告人が上告人医薬品の製造工程において本件方法を使用することは、本件特許権を侵害する行為に当たる。

 

したがって、被上告人は、上告人に対し、特許法一〇〇条一項により、本件方法の使用の差止めを請求することができる。

 

しかし、本件発明は物を生産する方法の発明ではないから、上告人が、上告人医薬品の製造工程において、本件方法を使用して品質規格の検定のための確認試験をしているとしても、その製造及びその後の販売を、本件特許権を侵害する行為に当たるということはできない。

特許法一〇〇条二項が、特許権者が差止請求権を行使するに際し請求することができる侵害の予防に必要な行為として、侵害の行為を組成した物(物を生産する方法の特許発明にあっては、侵害の行為により生じた物を含む。)の廃棄と侵害の行為に供した設備の除却を例示しているところからすれば、

 

【要旨第二】同項にいう「侵害の予防に必要な行為」とは、特許発明の内容、現に行われ又は将来行われるおそれがある侵害行為の態様及び特許権者が行使する差止請求権の具体的内容等に照らし、差止請求権の行使を実効あらしめるものであって、かつ、それが差止請求権の実現のために必要な範囲内のものであることを要するものと解するのが相当である。

 

これを本件について見るに、上告人医薬品が、侵害の行為に供した設備に当たらないことはもとより、侵害の行為を組成した物に当たるということも

できない。

 

また、【要旨第三】本件発明が方法の発明であり、侵害の行為が本件方法の使用行為であって、侵害差止請求としては本件方法の使用の差止めを請求することができるにとどまることに照らし、上告人医薬品の廃棄及び上告人製剤についての薬価基準収載申請の取下げは、差止請求権の実現のために必要な範囲を超えることは明らかである。」

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単純方法の発明の特許権

Excerpt: 方法の発明と物を生産する方法の発明とは、明文上判然と区別され、与えられる特許権の効力も明確に異なっているのであるから、方法の発明と物を生産する方法の発明とを同視することはできないし、方法の発明に関する...
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均等の効力(ボールスプライン事件)

最判平6(オ)第1083号:ボールスプライン軸受事件

特許権侵害訴訟において、相手方が製造等をする製品又は用いる方法(以下「対象製品等」という。)が特許発明の技術的範囲に属するかどうかを判断するに当たっては、願書に添付した明細書の特許請求の範囲の記載に基づいて特許発明の技術的範囲を確定しなければならず(特許法70条1項参照)、特許請求の範囲に記載された構成中に対象製品等と異なる部分が存する場合には、右対象製品等は、特許発明の技術的範囲に属するということはできない。 

しかし、特許請求の範囲に記載された構成中に対象製品等と異なる部分が存する場合であっても、

(1)右部分が特許発明の本質的部分ではなく、

(2)右部分を対象製品等におけるものと置き換えても、特許発明の目的を達することができ、同一の作用効果を奏するものであって、

(3)右のように置き換えることに、当該発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が、対象製品等の製造等の時点において容易に想到することができたものであり、

(4)対象製品等が、特許発明の特許出願時における公知技術と同一又は当業者がこれから右出願時に容易に推考できたものではなく、かつ、

(5)対象製品等が特許発明の特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情もないときは、右対象製品等は、特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、特許発明の技術的範囲に属するものと解するのが相当である。

 

 けだし、(一)特許出願の際に将来のあらゆる侵害態様を予想して明細書の特許請求の範囲を記載することは極めて困難であり、相手方において特許請求の範囲に記載された構成の一部を特許出願後に明らかとなった物質・技術等に置き換えることによって、特許権者による差止め等の権利行使を容易に免れることができるとすれば、社会一般の発明への意欲を減殺することとなり、発明の保護、奨励を通じて産業の発達に寄与するという特許法の目的に反するばかりでなく、社会正義に反し、衡平の理念にもとる結果となるのであって、 

(二)このような点を考慮すると、特許発明の実質的価値は第三者が特許請求の範囲に記載された構成からこれと実質的に同一なものとして容易に想到することのできる技術に及び、第三者はこれを予期すべきものと解するのが相当であり、

(三)他方、特許発明の特許出願時において公知であった技術及び当業者がこれから右出願時に容易に推考することができた技術については、そもそも何人も特許を受けることができなかったはずのものであるから(特許法二九条参照)、特許発明の技術的範囲に属するものということができず、

(四)また、特許出願手続において出願人が特許請求の範囲から意識的に除外したなど、特許権者の側においていったん特許発明の技術的範囲に属しないことを承認するか、又は外形的にそのように解されるような行動をとったものについて、特許権者が後にこれと反する主張をすることは、禁反言の法理に照らし許されないからである。 

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均等の効力(ボールスプライン軸受事件)
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医療行為と産業上利用可能発明

東京高判平成12年(ケ)65号事件の要約

医療行為は、人の生存あるいは尊厳に深くかかわるものであるから、特許法による保護の対象にすることなく、人類のために広く開放すべきであるとの議論は、必ずしも、十分な説得力を有するものではない。

医療行為が人の生存あるいは尊厳に深くかかわるものであることは明らかであるものの、人の生存あるいは尊厳に深くかかわるものは、医療行為に限られるわけではなく、特許性の認められてきているものの中にも多数存在する、人の生存あるいは尊厳に深くかかわり、人類のために広く開放すべきであるとされるほど重要な技術であるからこそ、逆に、特許の対象とすることによりその発達を促進すべきであり、それこそが最終的にはより大きく人類の福祉に貢献すると考えた方が、特許という制度を設けた趣旨によく合致するのではないか、少なくとも、医薬や医療機器に特許性を認めておきながら、医療行為のみにこれを否定するのは一貫しない、と考えることには、十分合理性があるというべきである。

現在における医療行為、特に先端医療は、医薬や医療機器に大きく頼っており、医療行為の選択は、たといそれ自体を不特許事由としたところで、医薬や医療機器に対する特許を通じて、事実上、特許によって支配されている、という側面があることは、否定し難いところである。このような状況の下で、医療行為のみを不特許事由としておくことにどれだけの意味があるのか、医療行為自体には特許を認めないでおいて医薬や医療機器にのみ特許を認めることになれば、医薬や医療機器への依存の度合いの強い医療行為を促進するだけではないのか、との疑問には、正当な要素があるというべきである。これらのことを併せ考えると、医薬や医療機器に係る技術について特許性を認めるという選択をした以上、医薬や医療機器に係る技術のみならず、医療行為自体に係る技術についても「産業上利用することのできる発明」に該当するものとして特許性を認めるべきであり、法解釈上、これを除外すべき理由を見いだすことはできない、とする立場には、傾聴に値するものがあるということができる。

しかしながら、医薬や医療機器と医療行為そのものとの間には、特許性の有無を検討する上で、見過ごすことのできない重大な相違があるというべきである。医薬や医療機器の場合、たといそれが特許の対象となったとしても、それだけでは、現に医療行為に当たろうとする医師にとって、そのとき現在自らの有するあらゆる能力・手段(医薬、医療機器はその中心である。)を駆使して医療行為に当たることを妨げるものはなく、医師は、何らの制約なく、自らの力を発揮することが可能である。

医師が本来なら使用したいと考える医薬や医療機器が、特許の対象となっているため使用できない、という事態が生じることはあり得るとしても、それは、医師にとって、それらを入手することができないという形でしか現れないことであるから、医師が、現に医療行為に当たろうとする時点において、そのとき現在自らの有する能力・手段を最大限に発揮することを妨げることにはならない。

医師は、これから自分が行おうとしていることが特許の対象になっているのではないか、などということは、全く心配することなく、医療行為に当たることができるのである。医療行為の場合、上記とは状況が異なる。

医療行為そのものにも特許性が認められるという制度の下では、現に医療行為に当たる医師にとって、少なくとも観念的には、自らの行おうとしている医療行為が特許の対象とされている可能性が常に存在するということになる。

しかも、一般に、ある行為が特許権行使の対象となるものであるか否かは、必ずしも直ちに一義的に明確になるとは限らず、結果的には特許権侵害ではないとされる行為に対しても、差止請求などの形で権利主張がなされることも決して少なくないことは、当裁判所に顕著である。医師は、常に、これから自分が行おうとしていることが特許の対象になっているのではないか、それを行うことにより特許権侵害の責任を追及されることになるのではないか、どのような責任を追及されることになるのか、などといったことを恐れながら、医療行為に当たらなければならないことになりかねない。

医療行為そのものを特許の対象にする制度の下では、それを防ぐための対策が講じられた上でのことでない限り、医師は、このような状況で医療行為に当たらなければならないことになるのである。医療行為に当たる医師をこのような状況に追い込む制度は、医療行為というものの事柄の性質上、著しく不当であるというべきであり、我が国の特許制度は、このような結果を是認するものではないと考えるのが、合理的な解釈であるというべきである。そして、もしそうだとすると、特許法が、このような結果を防ぐための措置を講じていれば格別、そうでない限り、特許法は、医療行為そのものに対しては特許性を認めていないと考える以外にないというべきである。

ところが、特許法は、医薬やその調合法を、飲食物等とともに、不特許事由から外すことにより、これらを特許の保護の対象に加えることを明確にした際にも、医薬の調合に関する発明に係る特許については、「医師又は歯科医師の処方せんにより調剤する行為及び医師又は歯科医師の処方せんにより調剤する医薬」にはその効力が及ばないこととする規定(特許法69条3項)を設ける、という措置を講じたものの、医療行為そのものに係る特許については、このような措置を何ら講じていないのである。

特許法は、前述のとおり、1条において、「この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。」と規定し、29条1項柱書きにおいて、「産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。」と規定しているものの、そこでいう「産業」に何が含まれるかについては、何らの定義も与えていない。

また、医療行為一般を不特許事由とする具体的な規定も設けていない。そうである以上、たとい、上記のとおり、一般的にいえば、「産業」の意味を狭く解さなければならない理由は本来的にはない、というべきであるとしても、特許法は、上記の理由で特許性の認められない医療行為に関する発明は、「産業上利用することができる発明」とはしないものとしている、と解する以外にないというべきである。医療行為そのものについても特許性が認められるべきである、とする原告の主張は、立法論としては、傾聴すべきものを有しているものの、上記のとおり、特許性を認めるための前提として必要な措置を講じていない現行特許法の解釈としては、採用することができない。

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医療行為と産業上利用発明
Excerpt: 医療行為と産業上利用可能発明 東京高判平成12年(ケ)65号事件の要約の音声読上げです。 産業上の利用発明.mp3

専用実施権を設定した場合の差止請求権

最判平16(受)997号事件
専用実施権を設定した場合の特許権者の差止請求権

特許権者は、特許権の侵害の停止又は予防のため差止請求権を有する(特許法100条1項)。

そして、専用実施権を設定した特許権者は、専用実施権者が特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、業としてその特許発明の実施をする権利を失うこととされている(特許法68条ただし書)ところ、この場合に特許権者は差止請求権をも失うかが問題となる。

特許法100条1項の文言上、専用実施権を設定した特許権者による差止請求権の行使が制限されると解すべき根拠はない。

また、実質的にみても、専用実施権の設定契約において専用実施権者の売上げに基づいて実施料の額を定めるものとされているような場合には、特許権者には、実施料収入の確保という観点から、特許権の侵害を除去すべき現実的な利益があることは明らかである上、一般に、特許権の侵害を放置していると、専用実施権が何らかの理由により消滅し、特許権者が自ら特許発明を実施しようとする際に不利益を被る可能性があること等を考えると、特許権者にも差止請求権の行使を認める必要があると解される。

これらのことを考えると、特許権者は、専用実施権を設定したときであっても、差止請求権を失わないものと解すべきである。

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特許権者の差止請求権
Excerpt: 最判平16(受)997号事件 専用実施権を設定した場合の特許権者の差止請求権 差止請求権.mp3

■専用実施権設定後の特許権者の差止請求権

最高裁判決平成17年6月17日(事件番号:平成16年(受)第997号)

特許権者は、その特許権について専用実施権を設定したときであっても、当該特許権に基づく差止請求権を行使することができると解するのが相当である。その理由は、次のとおりである。

特許権者は、特許権の侵害の停止又は予防のため差止請求権を有する(特許法100条1項)。そして、専用実施権を設定した特許権者は、専用実施権者が特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、業としてその特許発明の実施をする権利を失う。こととされている(特許法68条ただし書)ところ、この場合に特許権者は差止請求権をも失うかが問題となる。

特許法100条1項の文言上、専用実施権を設定した特許権者による差止請求権の行使が制限されると解すべき根拠はない。

また、実質的にみても、専用実施権の設定契約において専用実施権者の売上げに基づいて実施料の額を定めるものとされているような場合には、特許権者には、実施料収入の確保という観点から、特許権の侵害を除去すべき現実的な利益があることは明らかである上、一般に、特許権の侵害を放置していると、専用実施権が何らかの理由により消滅し、特許権者が自ら特許発明を実施しようとする際に不利益を被る可能性があること等を考えると、特許権者にも差止請求権の行使を認める必要があると解される。

これらのことを考えると、特許権者は、専用実施権を設定したときであっても、差止請求権を失わないものと解すべきである。

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専用実施権設定後の特許権者の差止請求権
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最高裁判決平成4年4月28日(事件番号:昭和63年(行ツ)第10号)
高速旋回式バレル研磨法事件について

特許無効審判事件についての審決の取消訴訟において審決取消しの判決が確定したときは、審判官は特許法181条2項の規定に従い当該審判事件について更に審理を行い、審決をすることとなるが、審決取消訴訟は行政事件訴訟法の適用を受けるから、再度の審理ないし審決には、同法33条1項の規定により、右取消判決の拘束力が及ぶ。

そして、この拘束力は、判決主文が導き出されるのに必要な事実認定及び法律判断にわたるものであるから、審判官は取消判決の右認定判断に抵触する認定判断をすることは許されない。したがって、再度の審判手続において、審判官は、取消判決の拘束力の及ぶ判決理由中の認定判断につきこれを誤りであるとして従前と同様の主張を繰り返すこと、あるいは右主張を裏付けるための新たな立証をすることを許すべきではなく、審判官が取消判決の拘束力に従ってした審決は、その限りにおいて適法であり、再度の審決取消訴訟においてこれを違法とすることができないのは当然である。

このように、再度の審決取消訴訟においては、審判官が当該取消判決の主文のよって来る理由を含めて拘束力を受けるものである以上、その拘束力に従ってされた再度の審決に対し関係当事者がこれを違法として非難することは、確定した取消判決の判断自体を違法として非難することにほかならず、再度の審決の違法(取消)事由たり得ないのである(取消判決の拘束力の及ぶ判決理由中の認定判断の当否それ自体は、再度の審決取消訴訟の審理の対象とならないのであるから、当事者が拘束力の及ぶ判決理由中の認定判断を誤りであるとして従前と同様の主張を繰り返し、これを裏付けるための新たな立証をすることは、およそ無意味な訴訟活動というほかはない)。

以上に説示するところを特許無効審判事件の審決取消訴訟について具体的に考察すれば、特定の引用例から当該発明を特許出願前に当業者が容易に発明することができたとはいえないとの理由により、審決の認定判断を誤りであるとしてこれが取り消されて確定した場合には、再度の審判手続に当該判決の拘束力が及ぶ結果、審判官は同一の引用例から当該発明を特許出願前に当業者が容易に発明することができたと認定判断することは許されないのであり、したがって、再度の審決取消訴訟において、取消判決の拘束力に従ってされた再度の審決の認定判断を誤りである(同一の引用例から当該発明を特許出願前に当業者が容易に発明することができた)として、これを裏付けるための新たな立証をし、更には裁判所がこれを採用して、取消判決の拘束力に従ってされた再度の審決を違法とすることが許されないことは明らかである。
(中略)
前判決の拘束力に従ってされた本件審決の取消訴訟において、前判決が特定の引用例(第二引用例)記載のものは本件発明とはマスの挙動や作用効果が大きく異なり、右引用例から本件発明を特許出願前に当業者が容易に発明することができたとはいえないとした認定判断を否定する主張立証の許されないことは前述のとおりである。

しかるに、原判決は、許さるべきでない主張立証を許し、これを採用した結果、本件発明と第二引用例記載のものとはマスの挙動や作用効果に格別の差異はなく、本件発明は特許出願前に当業者が第二引用例から容易に発明することができた旨前判決の拘束力の及ぶ前記認定判断とは異なる認定判断をした点において、取消判決の拘束力に関する法令の解釈適用を誤った違法があることが明らかである。

原判決は、右認定判断の過程で、第三引用例並びに前判決において検討されていない第一引用例及び周知慣用手段について検討を加えてはいるものの、これらは(第二引用例記載のものと本件発明とのマスの挙動や作用効果に格別の差異はないとの認定判断の後に、第二引用例記載のもののバレルの形状を本件発明のバレルの形状に置換することの容易性についての認定判断の際に用いられており)、本件発明を特許出願前に当業者が容易に発明することができたか否かを認定判断する際の独立した無効原因たり得るものとして、あるいは第二引用例を単に補強するだけではなくこれとあいまって初めて無効原因たり得るものとして、検討されているのでなく、原判決は、第二引用例を主体として、本件発明の進歩性の有無について認定判断をしているものにほかならない。

したがって、第一引用例及び周知慣用手段がその判断の際に用いられているにしても、原判決に前記の違法があることに変わりはなく、右違法は原判決の結論に影響を及ぼすことが明らかである。

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審決取消判決の拘束力について(バレル研磨法事件)の要約
Excerpt: 最高裁判決平成4年4月28日(事件番号:昭和63年(行ツ)第10号) 高速旋回式バレル研磨法事件の要約の音声データです。 バレル事件.mp3

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青山秀夫

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青山 秀夫
代表弁理士
特定侵害訴訟代理人
一級建築士

S47 東海高校卒業
S51 名古屋工業大学卒業
S51 トヨタ自動車工業(株)入社S55 名古屋市役所入社
H17 弁理士登録
H19 知財テラス特許事務所開設

H19.12~H20.11
トヨタホーム
(株)知財業務対応H20.12 事務所を中区に移転H21 名古屋商工会議所

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(毎月第2水曜日午後)

高木将晴

高木将晴
弁理士
第三種電気主任技術者

東海高校卒業
立命館大学電気電子工学科卒業立命館大学院理工学研究科電子システムコース卒業
H24 知財テラス特許事務所入所H25 弁理士登録

製品化された特許のご紹介

特許製品リターンバックル(新型ターンバックル)

Rtb株式会社
http://www.rtb8296.com/

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